という悩みを持っている方は多いのではないでしょうか?私はワインエキスパート試験にストレートで合格しました。
これからワインエキスパートを受験される方に向けて、2次試験のための勉強方法や試験のポイントをおつたえします!
ワインエキスパートの2次試験とは?
ワインエキスパートの2次試験は、ブラインドテイストです。
出題されるのは、
- 赤ワイン2種
- 白ワイン2種
- その他の酒類1種
で、ワインについてはマークシート形式でコメントを回答します。
その他の酒類については、コメントは回答せずに品種名を回答するだけです。
そのことは知っているものの、「じゃあ具体的にどんな勉強をすればよいの?」ということが、意外にもネットで検索しても見つけられないですよね。
実は、「ワインをたくさん飲んで、品種をあてられればよい」という訳ではなく、ソムリエ協会の教本のテイスティング項目に記載されている官能表現チャートに合わせて回答するため、官能表現チャートを覚える必要があります。これです↓
特に赤ワインは、甘味・酸味・タンニン分のそれぞれの表現の方法が、言葉のイメージ通りでなかったりもするので、しっかり頭に入れておくことをおすすめします。
そして、おおよそでよいので、どの品種にどのコメントを選択すると良いか?を覚えておく必要があります。
例えば、
「ソーヴィニヨン・ブラン」の香りには「柑橘系」の香りが拾える
「ピノ・ノワール」の香りには「血」のようなニュアンスを拾える
といった感じです。
マークシート欄には、たくさんの香りを表現する要素が記載されており、たくさんの選択肢の中から出題されたワインの香りを選択しなくてはいけないのです。
例年のマークシートの回答
年々変化してきていますが、マークシートで回答するコメントは次のとおりです。
- 外観⇨清澄度、色調、濃淡、粘性、外観の印象
- 香り⇨第一印象、果実・花・植物、香辛料・芳香・化学物質・香りの印象
- 味わい⇨アタック、甘味、酸味、苦味、バランス、アルコール度数、余韻
それぞれに対して、たくさんのコメントが記載されているので、その中から出題されたワインにあてはまるコメントを選んでいきます。
これらに加えて、
- ワインの総合評価
- 供出温度
- グラスの大きさ
- 収穫年
- 生産国
- ブドウ品種
を回答しますが、配点の比率は「外観・香り・味わい」に関するコメントの方が高いため、たくさんワインを飲んで、ただ品種を正解できれば合格できる、というわけではないのです。
ワインエキスパート2次試験対策のおすすめ参考書
2次対策のために、参考書として1冊は書籍を購入しておいた方がよいです。
教本ではテイスティングについて細かく説明はされていませんし、「どんな香りを感じ取った時に、どんな回答をマークするか」がわかりません。
私が実際に購入した書籍は、「ワインテイスティングの基礎知識」です。
テイスティングを細分化して説明してあったり、香りの捉え方と、たくさんあるワインの香りの特徴など詳しく説明されているため、とても参考になります。
また、巻末に品種ごとの模範解答例もついています。
2次試験を受験される方に、必ず役に立つ参考書です。Amazonや楽天市場、Yahooショッピングで購入可能です。
ワインエキスパート2次試験の出題傾向
ワインエキスパートの2次試験の対策としてネット上では、「とにかくワインを飲む」という方法が記載されていますが、それだけで合格することは難しいと思います。
2次試験で出題されるワインは、全国で同じワインを使うため、大量生産されているワインが出題されやすく、高価なワインは出題されにくいともいわれています。
また、品種を回答するため、ブレンドされているワインも出題されにくいです。ワインの価格としては、2,000円~3,000円くらいの価格帯のワインが出題される傾向があるようです。
そのため、普段からワインを飲んでいる方でも、高いワインやブレンドされたワインを頻繁に飲んでいるのであれば、それは2次試験の対策にはならないのです。
ワイン以外に出題される「その他の酒類」については、何十種類もあるため2次試験までに、たくさんの酒類を飲んでおくことがポイントになってきます。
ただ、
- 「黄色の液体だったら〇〇か〇〇」
- 「茶色の液体でアルコール度数が高ければ〇〇か〇〇」
というように、事前の勉強である程度、回答を絞れるようにしておくことが重要です。
この記事の下の方に記載している「各地のワインの特徴とマークシート回答例」にて、その他の酒類の判断のポイントなどをまとめているので、是非ご覧ください。
ワインエキスパート2次試験に使われやすいワイン
- 大量生産されているワイン
- 2,000円~3,000円くらいの価格帯のワイン
- ブレンドされていないワイン
出題されやすいワインを購入して勉強しよう
テイスティングのコメントの回答方法の勉強をしながら、同時にワインも購入し、テイスティングもしましょう。
2次試験までに、できるだけ出題されやすいワインを飲んでおくことも大切です。ですが、普段からワインを飲まない方は、どんなワインを購入するとよいかわからないですよね。
実は試験対策用に、試験に出題されやすい基本の品種のワインを購入できるオンラインのワインショップがあります。
東京や大阪、名古屋にワインスクールを展開しているしている「アカデミー・デュ・ヴァン」さんが、ワインのオンラインショップも運営しています。
そのオンラインショップの中で、試験に出題されやすい基本のワインをセットで販売しています。
※試験前にならないと販売開始していないようです。
アカデミー・デュ・ヴァンさんで試験対策用のワインを購入すると、スクールの人気講師による2次試験マークシートの模範解答や解説、撮り下ろし動画もついているのです。
ちなみにAmazonや楽天市場、Yahooショッピングでも、試験用のワインセットは販売されています。
ワインスクールも活用しよう!
私は普段からワインを飲んでいるわけではなく、ワイン仲間もおらず、自宅で1本ずつ飲むくらいしかできなかったため、2次試験対策としてワインスクールに通うことにしました。
数種類のワインを一度に飲むことができ、試験のポイントも教えてもらえるため、ワイン仲間がいない方などにはおすすめです。
ワインスクールは、どこの地域にもあるものではありませんが、全国展開しているスクールをピックアップしました。
オンラインショップで試験用のワインを販売しているアカデミー・デュ・ヴァンさんです。
アカデミー・デュ・ヴァン
東京の青山と銀座に2校、名古屋と大阪にもスクールを展開しているアカデミー・デュ・ヴァンさん。
講師は120名以上もいて、一流レストランのトップソムリエ、有名ワインショップの店主、著名ワインライターなど、業界をリードする優秀な方々が講師をしてくれます。
試験対策用の講座も開催されています。
各地のワインの特徴とマークシート回答例
下記に私が飲み比べをしたワインの特徴と、そのワインのマークシートの回答例を記載した個別の記事のリンク集を作成しました。
わかりづらい部分もありますが、「こんな感じで回答するんだなぁ」という視点で参考にしてもらえたら幸いです。
赤ワイン
以下の品種についてを、こちらの記事にまとめています。
- メルロ(フランス)
- ピノ・ノワール(フランス)
- ピノ・ノワール(アメリカ)
- シラー(フランス)
- シラーズ(オーストラリア)
- テンプラニーリョ(スペイン)
- ジンファンデル(アメリカ)
- マスカット・ベーリーA(日本)
白ワイン
以下の品種についてを、こちらの記事にまとめています。
- シャルドネ(フランス)
- シャルドネ(オーストラリア)
- ソーヴィニヨン・ブラン(フランス)
- ソーヴィニヨン・ブラン(ニュージーランド)
- リースリング(フランス)
- ミュスカデ(フランス)
- シュナン・ブラン(フランス)
- 甲州(日本)
その他の酒類
以下の酒類について、下記の記事にまとめています。
- スーズ
- コニャック
- マデイラ
- モルト・ウィスキー
- トウニー・ポート
- マラスキーノ
- ガリアーノ
- ウォッカ
ワインエキスパート2次試験当日の様子
1次試験と違い、2次試験は受験票が送付されてきます。試験日の当日は、受験票を持って受験票に記載のある会場に向かいます。
私は「名古屋」での受験で、試験会場は金山駅にある「ANAクラウンプラザホテル グランコート名古屋」でした。
受験票には会場であるホテル名しか記載がありませんでしたが、当日ホテルに行くと、ロビーの掲示板に、「ワインエキスパート試験会場 7F大宴会場」と掲載されていたので、その案内を確認して会場に向かいました。
私は試験開始の30分前には試験会場に着いてしまいましたが、オリエンテーション(2次試験の説明)が開始される10分前にならないと会場内には入れないため、会場の扉の前で待つこととなりました。
10分前になると会場の扉が開き、全員で一斉に会場内に入り、自分の受験番号が記載されている席に着席します。この際、私語は一切禁止という注意があります。
机の上には、すでにワイン4種類とその他の酒類1種と、回答用紙が机の上に置かれている状態でした。回答用紙にも試験官が良いというまでは、触れてはいけません。
オリエンテーション(試験の説明)が開始されると、ビニールに入った回答用紙を開封したり、受験番号を記載したりする時間が設けられ、試験時間になると開始の合図があり、テイスティングがスタートします。
実際にテイスティングを受けてみて、私が感じたことは「本当に時間が足りない!」ということでした。私は外観や香り、味わいを丁寧にマークシートに記載しながらすすめていたのですが、試験官から「10分前です」というアナウンスがあった時には、ワイン4品種のうち3品種しか回答できていなかったため、焦って残りの1品種を回答しました。
ちなみに試験会場内に時計はありませんでした。
私はうっかり時計を忘れてしまい、時間が全く分からなかったので、そのような事態に陥ってしまったのかもしれませんが、50分という試験時間は本当に短く感じると思います。
まとめ
ワインは安い買い物ではないので、勉強するためにお金がかかってしまいます。
せっかくあの大変な1次試験の勉強を乗り越えてきたので、2次試験もストレートで合格したいですね。
「独学だけでは、やっぱり心配…」という方は、ワインスクールの利用をおすすめします。
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参考書籍:ソムリエ協会の2019年度版教本
ワインテイスティングの基礎知識 著:久保 將