ジョブ子の資格図鑑

【ワインエキスパート2次試験対策】その他の酒類を深掘り!

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ジョブ子
ジョブ子
ワインエキスパートの2次試験で出題される「その他の酒類」ってどうやって勉強したらいいの⁉︎

ワインエキスパートの2次試験に出題されるのは、赤ワイン2種・白ワイン2種・その他の酒類1種ですが、「その他の酒類」に関してはソムリエ協会教本の「酒類飲料概論」に記載されている幅広い酒類から出題されます。

そのため「飲んだことがあるか・ないか」ですべてが決まってしまいますが、そうはいっても回答を導き出すポイントがあるので、私が飲み比べをしながら学んだポイントについてお伝えしたいと思います!

★2次試験対策のまとめ記事はこちらです

スーズ

スーズ
スーズ(写真右)は、
ジェンシアンの根を主原料とした、香草・薬草系のフランス産のリキュールです。「フランスのカンパリ」と言われたりもします。

  • アルコール度数⇨15度
  • 糖度⇨16.2%

ジェンシアンは、日本では胃腸薬などに使用される「ゲンチアナ」のフランス語読みです。非常に苦く、胃の機能を促進させる作用もあります。

スーズの大きな特徴は、「」です。下の写真の左側がスーズなのですが、

スーズの液体の色
黄色の液体のお酒は少ないため、黄色い液体が出題された場合はラッキーなのです。黄色の液体は、下記の3種類の酒類のいずれかになります。

  • スーズ
  • シャルトリューズ
  • ガリアーノ

シャルトリューズは、フランスのヴォワロン修道院で誕生した香草・薬草系のリキュールです。シャルトリューズは、以下の2種類にわかれます。

  • ヴェルト:緑色のスパイシーなリキュール(度数55)
  • ジョーヌ:黄色のまろやかな蜂蜜風味のリキュール(度数42)

シャルトリューズは、スーズと比べるとアルコール度数が高く香りが嗅げないほどなので、スーズとの判別がしやすいです。

ガリアーノは、40種以上のハーブやスパイスを使用したヴァニラ香とアニス香の香味を持つ、イタリア産の香草・薬草系のリキュールです。アルコール度数は42.3度。

こちらも綺麗な黄色のリキュールでが、アルコール度数が高いので、スーズとの判別はしやすいです。

シャルトリューズ」と「ガリアーノ」は味で判別します。

  • シャルトリューズは蜂蜜の味
  • ガリアーノはアニス系のリキュールで、甘くてさわやかな独特の味

※アニスは、ギリシャやエジプトなどの地中海沿岸を原産地とするセリ科の植物で、古くから果実がスパイスとして利用されてきています

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コニャック

コニャック
コニャック(写真左)は、ブドウを原料としたフランス西部のコニャック地方でつくられるブランデーです私が飲み比べしたのは「ヘネシーVS」です。

ブランデー」とは、主に果実酒を蒸留したもののことを言います。原料がぶどう以外のブランデーもありますが、簡単にいうと、ワインを蒸留したものがブランデーです。

伝統的にアッサンブラージュ(調合)してつくられるため、味が繊細で洗練されています。ブランデーには、いくつかの種類があり、色も似ているため判別が難しい酒類でもあります。

液体の色は、明るくてキレイな茶色です。(下の写真右)
スーズの液体の色

同じくフランスでつくられる「アルマニャック」も同じような味・色調ですが、つくり方がコニャックよりも簡易的で調合もしないため、言い方は悪いですがコニャックよりも雑な味がします。

コニャックもアルマニャックも、アルコール度数は40度以上です。

<主なブランデー>

  • マール
    ☞ブドウの搾りかすを原料としたフランスのブランデー。色は透明が多い。
  • グラッパ
    ☞ブドウの搾りかすを原料としたイタリアのブランデー。色は透明が多い。
  • カルヴァドス
    ☞アップルワイン(シードル)を蒸留させたアップルブランデー。色は琥珀色。

アルコール度数の高い茶色の液体が出題された場合は、

  • コニャック
  • アルマニャック
  • ブランデー
  • マール
  • グラッパ
  • バーボン
  • モルトウイスキー

などが回答になってきますが、これらは味を覚えるしかありません。

写真で掲載しているコニャックは、Amazonや楽天市場、Yahooショッピングでも購入可能です。

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マデイラ

マデイラ
マデイラ(写真右)は、ポルトガルのマデイラ島でつくられる酒精強化ワイン
です。世界3大酒精強化ワインのひとつです。

1次試験で勉強しましたが、下記の3つが世界3大酒精強化ワインです。

  • マデイラ(ポルトガル)
  • ポート(ポルトガル)
  • シェリー(スペイン)

マデイラは、原料となるブドウ品種によってタイプが分かれますが、収穫量が最大(80%)の黒ブドウである「ティンタ・ネグラ・モーレ」が価格としてはお手頃になってきます。

「ティンタ・ネグラ」は辛口から甘口まで幅広い味わいでつくられますが、私が飲み比べをしたのは、ミディアム・ドライの「バーベイトです。

アルコール度数は19度と、ワインより少し高めです。液体の色は下の写真の左側のグラスですが、明るい茶色の液体です。

マデイラの液体の色
レーズンやヘーゼルナッツやキャラメルなどの香りを感じることができます。ミディアムドライですが、かなり甘みが強く、コクがありスッキリとした味わいです。

 

酒精強化ワインは、発酵途中にグレープスピリッツ(ブドウ原料の蒸留酒でブランデーの度数を高くしたもの)を添加するため、味わいもブランデーに近いです。

また、マデイラには人工的に加熱するため「エストゥファ」という加熱装置を使用しています。そのため、マデイラ独特の製法である加熱製法独特の味わいがしますが、これは飲んで覚えるしかありません。

「ポートワイン」と「シェリー」との違いは?

同じ酒精強化ワインとして「ポートワイン」と「シェリー」との違いを把握しておきたいところです。

ポートワイン

「ポートワイン」は、下記の4つに分類されますが、それぞれの( )内に記載してある色をしています。

  • ルビーポート(綺麗なルビー色、赤ワインの色)
  • トウニーポート(透明感のあるオレンジ色)
  • ホワイトポート(麦わら色・琥珀色)
  • ロゼポート(淡いガーネット色)

マデイラの「ティンタ・ネグラ」に色として近いものは、「トウニーポート」があるため間違えやすいかもしれません。

味わいの違いとしては、トウニーポート」には甘みとともに酸味があることです。

 

また「トウニーポート」には、果実感とともにシナモンやグローブなど複雑な香りがあります。アルコール度数は19~22度と規定されています(ホワイトポートのみ16.5度)

 

シェリー

「シェリー」はタイプが多いため、色も味わいも様々なので判別が難しいところです。

主なタイプと外観の色は下記のとおりです。

  • フィノ(麦わら色・淡い金色)
  • マンサニーリャ(フィノに似た外観)
  • アモンティリャード(琥珀色)
  • オロロソ(琥珀色からマホガニー色)
  • パロコルタド(輝きのあるマホガニー色)
  • クリーム(黄色がかった麦わら色)

シェリーの甘口の「クリーム」は色が麦わら色をしているため、そのことを知っていれば、マデイラとの違いを色で判断できます。

こちらのサイトでシェリーのタイプ別の色が掲載されているので、ご参考ください。

 

写真に掲載しているマデイラは、Amazon、楽天市場、Yahooショッピングで購入可能です。

モルト・ウイスキー

マデイラ・スコッチウィスキー
ウィスキーは、大麦やライ麦、トウモロコシなどの穀類を原料としてつくられている蒸留酒です。その中でも、大麦麦芽のみを使用したウィスキーが「モルトウィスキー(写真左)です。

私が飲み比べをしたのは、スコッチ・モルト・ウィスキーの「グレン モーレンジオリジナル」です。原産がスコットランドのウィスキーを「スコッチ」と呼びます。

 

スコッチウイスキーの大きな特徴は、スモーキーで薬品のような香りである「ピート香」です。

ピート香とは
ピートとは泥状の炭のことです。ウィスキーの原料となる麦芽を乾燥させる必要があるのですが、乾燥させるためにピートを燃やします。その際にピートの香りが大麦に移るため、これがウィスキーの独特な香りとなるのです。

外観は、下の写真右側のグラスのように琥珀色をしています。
マデイラの液体の色
ただ、スコッチウィスキーの独特の香りである「ピート香」を感じとれるようにしておけば、回答はしやすいと思います。

グレン モーレンジオリジナルは、Amazon、楽天市場、Yahooショッピングで購入可能です。

マラスキーノ

マラスキーノとトウニーポート
マラスキーノ(写真左)は、果実系のリキュール
です。原材料はマラスカ種のチェリーで、イタリアが原産国です。

私が飲み比べたのは、上に掲載している写真の左側、銘柄は「ボルス マラスキーノ」でアルコール度数は24度

液体の色は下の写真のとおり透明です。透明のお酒も多いので、味や香りで覚える必要があります。

マラスキーノの液体の色
チェリーを発酵させて蒸留している酒類なので、蒸留酒の独特の味わいがします。原材料がチェリーであるため甘やかな香りや味わいを想像しやすいですが、スーッとした香りで切れの良い味わいが特徴です。

チェリーが原材料である酒類は他にも、

  • キルシュワッサー
  • オー・ド・ヴィー・ド・キルシュ

があります。

キルシュワッサーとは

ドイツ原産のチェリーを種子ごと潰して、発酵・蒸留させるブランデーです。

マラスキーノとの違いは、原産国と、使用している原材料のチェリーの種類と、製造方法の違いです。

ブランデーなので、アルコール度数が40度前後もあります。液体の色は透明ですが、アルコール度数の違いでマラスキーノとの違いが判断できます。

アルコール度数が40度近い酒類は、グラスに鼻を入れるだけで、鼻がつんとしてにおいが嗅ぐことができません。その際、鼻の香りをかぐ機能が乱れてしまうので、ワイン以外の酒類はワインを飲んだ後に回答するようにしてください。

オー・ド・ヴィー・ド・キルシュとは

オー・ド・ヴィー・ド・キルシュは、フランスでつくられるチェリーが原材料のブランデーです。

キルシュワッサー同様に、透明の液体のブランデーなので、マラスキーノとの違いはアルコール度数で判断できます。

キルシュワッサーとオー・ド・ヴィー・ド・キルシュの違いを見極めるのはかなり難しいですが、さすがにこの2つの違いを問われる問題はでない、と信じるしかありません。

 

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トウニー・ポート

マラスキーノとトウニーポート
トウニー・ポート(写真右)は、ポルトガルが原産の酒精強化ワイン「ポート・ワイン」に分類
されます。

ポルトガルでは酒精強化ワインである「マデイラ」もつくられていますが、この2つの違いはしっかり把握しておきたいところです。

下の写真が「トウニー・ポート」の液体の色です。

トウニーポートの液体
マデイラの「ティンタ・ネグラ」と「トウニーポート」は、液体の色が似ているため間違えやすいです。

味わいの違いとしては、「トウニーポート」には甘みとともに酸味があることです。

また「トウニーポート」には、果実感とともにシナモンやグローブなど複雑な香りがあります。

「マデイラ」は、甘みが強くコクがありスッキリした味わいで、レーズンやヘーゼルナッツやキャラメルなどの香りを拾うことができます。

 

ポート・ワインは、下記の4つに分類されますが、それぞれの( )内に記載してある色をしています。

  • ルビーポート(綺麗なルビー色、赤ワインの色)
  • トウニーポート(透明感のあるオレンジ色)
  • ホワイトポート(麦わら色・琥珀色)
  • ロゼポート(淡いガーネット色)

下の写真の左側が「ルビーポート」で、右側が「トウニー・ポート」です。

トウニーポートとルピーポート
比べると違いがわかりやすいですが、単品で「トウニー・ポート」が出された場合、液体の色調が明るいため「ルビーポート」と間違えないように注意したいところです。

ルビー・ポートを熟成したワインがトウニー・ポートとなるため、味わいは「トウニー・ポート」の方が濃縮されてコクが出てきます

 

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ガリアーノ

ガリアーノとウォッカ
ガリアーノ(写真左)は、イタリア産のハーブ系リキュール
です。40種類以上のハーブやスパイスを原料としてつくられています。ヴァニラの香りとアニス香の調和した香味を持っています。アルコール度数は42.3度です。

ガリアーノの液体
ガリアーノの大きな特徴は液体の色で、上の写真のように「鮮やかな黄色」をしています。液体が黄色のお酒は他に、

  • シャルトリューズ(ジョーヌ)
  • スーズ

がありますが、それぞれ特徴が違うため判別はしやすいです。

シャルトリューズ(ジョーヌ)は、アルコール度数が40度前後であるため、ガリアーノと近しいお酒ですが、まろやかな蜂蜜風味があるため、香りや味わいで違いが判ります。

またスーズに関しては、アルコール度数が15度と、ガリアーノに比べてかなり低いので、違いが判断できます。

 

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ウォッカ

ガリアーノとウォッカ
ウォッカ(写真右)
、トウモロコシ、小麦、大麦などの穀類や、ジャガイモなどの芋類を原料として糖化、発酵、蒸留したスピリッツを白樺炭で濾過した蒸留酒です。

クセのない風味で、まろやかな爽快感が特徴です。鼻を近づけると、スーッとした香りと人工的な爽快感を感じることができます。銘柄によってアルコール度数は違いますが、一般的には40度前後のものが多いです。

下の写真が「ウォッカ」の液体の色です。

ウォッカの液体の色
ウォッカは液体の色が無色であり、無色の酒類はたくさんあるため判別が難しいところです。

無色の代表的な酒類は、下記のとおりで簡単に特徴を記載しておきます。

  • テキーラ ホワイト(40度)
    リュウゼツランの香りで辛口
  • ジン(40度)
    ジェニパーベリーの香りで辛口
  • 焼酎(25度)
    麦や芋の香りで辛口
  • オードヴィードフリュイ(40度)
    原料の果実の香りで辛口
    ※チェリーやフランボワーズは佃煮のような香り
  • グラッパ(40度)
    ブドウの搾りかすの風味で辛口
  • コアントロー(40度)
    オレンジの香りで甘口

焼酎や日本酒は、なじみ深いのですぐに判断できると思いますが、普段ワイン以外のお酒を飲まない方はバーに行ったりしながら、味を覚えていきたいところです。

 

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まとめ

ワイン以外のお酒については、2次試験までにたくさんの種類を飲んでおくことがポイントになってきます。

ただ、「黄色の液体だったら〇〇か〇〇」、「茶色の液体でアルコール度数が高ければ〇〇か〇〇」というように、事前の勉強である程度、回答を絞れるようにしておくことが重要です。

 

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参考書籍:ソムリエ協会の2019年度版教本
参考URL:
アニスはお菓子と合うスパイス
Wikipedia ゲンチアナ
Wikipedia マラスキーノ

この記事は、「ワインテイスティングの基礎知識 著:久保 將」を参考にしています。

「ワインテイスティングの基礎知識」に関しては、テイスティングについて細分化して説明してあったり、香りの捉え方と、たくさんあるワインの香りの特徴など詳しく説明されているため、とても参考になります。

ワインエキスパートを受験される方の役に立つ参考書です。

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