という方に向けて、秘書経験5年のブログ管理人が徹底解説します!
このブログは、「女性の転職」をテーマにしたブログです。私は様々な雇用形態で、様々な業界と職種を経験してきました。(派遣社員多め)
その経験をもとに、1社にこだわらずに自由に働くこと、仕事を選ぶ楽しさを感じてもらえるとよいなと思い、このブログを書いています。
この記事はこんな方向け
- 秘書の仕事に興味がある方
- 次はどんな仕事をしようか迷っている方
- 様々な雇用形態、業種における女性の働き方を知りたい方
*さまざまなお仕事レビュー記事を下記の記事にまとめています!仕事選びの参考にしてもらえたら幸いです。
秘書とは?
「秘書」っていう響き、なんだかいいですよね。
私も秘書の仕事をする前までは、
「秘書ってなんかカッコいい!一度やってみたい!」
と思っていました。
そして、派遣社員として大手企業の部長秘書を2年経験し、その後転職をして正社員でこれまた大手企業の役員秘書を3年経験しました。
秘書の仕事も大きく2つに分かれます。
- 役員秘書(社長や副社長・専務や執行役員など)
- 部長秘書
担当する役職者が「役員」かそうでないかによって、働き方は変わってくると思います。
会社規模にもよりますが、基本的に役員秘書であれば、1人の役員に対して専任の秘書がつきます。
部長秘書や室長秘書であれば、部内の庶務をしながら部長の秘書も担当という兼務になることが多いです。
秘書の仕事内容
ここでは、役員などの専任秘書の仕事内容をお伝えします。(兼任秘書でも秘書の仕事内容自体はこの内容とほぼ一緒です)
秘書の仕事は、基本的に「事務的な作業」です。
おもな仕事内容は、
- 役職者のスケジュール管理
- 出張手配
- 慶弔手配
- 接待の手配・手土産準備
などなど、自分が担当する役職者のサポート業務です。
仕事の割合は企業にもよると思いますが、
- スケジュール調整:5割
- 出張手配関連:2割
- その他:3割
という感じです。
割合を見てわかるとおり、秘書の仕事で1番大きな割合を占めるのが
「スケジュール調整」
なのです。
役職者はとても忙しいのです。
社内では、役員会議から担当部署の会議など数多くの会議に出席します。
また多くの部署から、決済のための根回しの打ち合わせを求められたりもするので、
「役員の時間を頂戴できないか?」
という秘書への問い合わせが電話やメールでひっきりなしに入ります。
それに加えて社外の人との会議や打ち合わせも多いため、とにかくスケジュールを確保するのが大変なのです。
しかも、役職者が優先したい打ち合わせが入った場合は、苦労して組んだスケジュールを吹っ飛ばしてしまいます。
その結果、予定していた打ち合わせをリスケしたり、会議の欠席連絡をしたりするため、毎日毎日スケジュール調整に頭を悩ませることになるのです。
(もちろん暇な役職者もいると思いますが、仕事ができる役職者についてしまうと、こんな感じです)
出張が多い役職者であれば、
- 新幹線や飛行機の手配
- 宿泊先の予約
まで対応します。
自分で予約する役職者もいますが、秘書任せの役職者もいるため、秘書任せの役職者の秘書になってしまった場合は大変です。
交通手段の予約をする際には、日付や時間を間違えるなんてあってはいけないことなので何度もチェックをしながら予約をしますし、
宿泊先のホテルがいまいちだと秘書としての矜持が傷つくため、クチコミサイトを必死に見たり、秘書仲間におすすめの宿泊先がないか調査も欠かせません。
秘書の1日のスケジュール
役員秘書として働いていた私のとある1日のスケジュールを書き出してみました。
9:00 | 出勤 |
---|---|
9:00-9:15 | 予定に変更がないかさっとメールチェック 1日の予定を役職者に説明 役職者からの仕事の指示を受ける |
9:15-11:00 | メールをしっかりチェック→返信 スケジュール調整 接待のお店探し 慶弔手配 電話対応など |
11:00-12:00 | 部内ミーティング |
12:00-13:00 | ランチタイム |
13:00-13:30 | 旅行会社と出張手配を兼ねた打ち合わせ |
13:30-17:45 | 出張手配 スケジュール調整 経費精算 電話対応など |
17:45-18:00 | 役職者と翌日の予定の確認 その他依頼事項がないか確認 |
18:00 | 退勤もしくは残業 |
秘書の仕事をスケジュールとして洗い出すと「思ったより仕事はないかも?」と感じるかもしれませんが、一言で表現できてしまう、
「スケジュール調整」と「電話対応」
にものすごく時間を割かれてしまうので、楽な仕事だと思わない方が身のためです。
秘書のキャリアプラン
秘書のキャリアプランがどうなっているのか気になりますよね。
もちろん企業にもよりますが、秘書として同じ会社で働き続けていると、そのままずっと秘書として働くことが多いようです。
特に部長になった人の秘書について、そのままその人が役員になって、ずっと役員でい続けることがあると、役職者も勝手知ったる秘書の方が断然仕事がしやすいので、同じ秘書のままであることが多いようです。
私が働いていた老舗の大手企業の秘書部は、年配の女性が多く、若い時からその役職者の秘書を担当していたという方がたくさんいました。
ちなみに若くて綺麗な秘書しかいない、という大手企業もちゃんとあります。社風によって秘書部の構成は変わるようです
たとえ途中で担当する役職者が変わったとしても、秘書の仕事のまま別の役職者の担当になるというケースも多々あったので、秘書は秘書としてキャリアが進んでいくことが多いのは間違いないです。
ちなみに「役員秘書」という経験は転職市場でも価値が高く、役員秘書の求人に応募すると書類選考は通りやすいですし、派遣社員の秘書の募集があれば1発で決まります。
秘書で働くメリット・デメリット
秘書として働くメリットとデメリットをまとめました。
メリット
秘書として働くメリットは大きく次の3つがあると思います。
- 一般常識・マナーに詳しくなる
- 言葉遣いが丁寧になる
- 仕事のできる役職者のサポートをしているというやりがいを感じられる
一般常識・マナーに詳しくなる
秘書の仕事の中には、慶弔手配が含まれます。
取引先の担当者が結婚するとなったら、電報をおくりますし、プレゼントを送ったりもします。それは亡くなったときも同様です。
慶弔のマナーって意外にわからないものですよね。
ですが、秘書の仕事をしていると慶弔時に触れることが多く、その際の対応として企業の代表として恥ずかしくない、むしろ立派な対応を取らなくてはならないので、細かな部分にまで気を使いながら手配をすることになります。
そのため、一般常識やマナーに詳しくなれるのです。
言葉使いが丁寧になる
秘書は社内・社外問わずからたくさんの電話を毎日受けます。
相手も秘書であることが多く、秘書は言葉の遣いが丁寧で正しく、綺麗な話し方をする人が多いです。
そんな人たちと毎日話していると、どうしたって言葉遣いが正しく、そして丁寧になります。
綺麗な話し方ができる女性って素敵ですよね。それが秘書の仕事をしていると自然と身につくのです。
仕事のできる役職者のサポートをしているというやりがいを感じられる
5年経験してみて思うことは、仕事内容は一般事務とほぼ変わりませんが、企業の中で役職のある人のサポートができるという点で、
「自尊心が満たされやすい仕事だなー」
と思いました。
一般社員からは一目置かれやすいですし、役職者に接するように秘書に接する社員が多いのです。
決して自分が偉いわけではないので、勘違いをしてはいけませんが、
偉い人の秘書だから自分も偉ぶってしまう秘書も実際にはいます。
勘違いしても仕方ないくらい、特別感を感じられる仕事だと思います。
デメリット
秘書として働く上でのデメリットは次の2つ。
- 1対1での仕事になるので担当する役職者と相性が合わなかったら仕事が辛くなる
- 自分のペースで仕事ができない
1対1での仕事になるので担当する役職者と相性が合わなかったら仕事が辛くなる
プロの秘書としてあってはいけないことですが、やはり人間なので相性の合う人と合わない人がいます。
相性が合わない・苦手なタイプの役職者の担当になってしまった場合は、そのまま仕事のやりづらさになってしまいます。
仕事がやりづらいと、仕事が楽しくなくなってしまうので、秘書という仕事は人間関係においてリスクの大きい仕事だと思います。
自分のペースで仕事ができない
秘書の仕事は役職者のサポートであるため、依頼ベースで仕事をすることになります。
また電話やメールも多く、急なスケジュール変更も多いため、自分のペースで仕事ができません。
他人に振り回されずに、自分のペースで仕事をしたい人にとっては、デメリットに感じるはずです。
秘書として働くことが向いている人
私が思う秘書として働くことが向いている人はこんな人です。
サポートをするのが好きな人
先ほどもお伝えしましたが、秘書の仕事は事務的な作業、役職者のサポート役です。
仕事の内容は、決して派手ではなく、地味です。
そのため「自分で成果を出したい!」という人には向いていない仕事です。
人をサポートするのが好きな人に向いている仕事です。
好き嫌いで仕事をしない人
秘書をしていると、自分が好きではない人の担当になることもあります。
その際に1対1できちんと向き合い、自分の感情を抜きにして役職者をサポートすることができるのがプロの秘書です。
人に対してすぐに「この人とは合わない…」「この人は好きになれないな」という感情を持ちやすい人には向いていません。
「仕事は仕事」として割り切れる人に向いている仕事です。
コミュニケーション上手な人
秘書の仕事は、仕事上でたくさんの社員と関わりを持つことが多いです。
そのためコミュニケーション上手は、秘書の武器になります。
ときには担当する役職者に、無理なスケジューリングを頼まれて、大勢が出席する会議をドタキャンしてしまうこともあります。
その場合は、それぞれの関係者に役職者に代わって謝罪もします。
自分のせいではないのに謝ったりしなくてはならないときに、ちゃんと謝れたり、相手を不快にさせない言葉選びができる人は、秘書の仕事に向いています。
気が効く人
秘書の資質として1番大事なのは、この「気が効く」ということ。
言われたことだけをやるだけでなく、
- どうしたら自分の担当する役職者が気持ちよく仕事ができるか?
- 取引先との会食の手土産はなにがよいのか?
など、自分と関わる人が気持ちよく仕事ができるように、おもてなしの心や気配りが大切ですし、そういう気持ちを持って仕事ができる人は秘書に向いています。
まとめ
秘書の仕事内容や、秘書になることのメリット・デメリット、秘書に向いている人、などお伝えしました。
「秘書」と聞くだけではなやかなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実際はそんなことありません。
仕事内容はどちらかというと地味で、ミスも許されません。
ですが、会社の顔となるような実力のある立場の人たちを支える、やりがいのある仕事でもあります。
人を支えることが好きなタイプの方が選ぶとよい職種ですね。
このブログを読むことで、いろんな職場のいろんな働き方を知って、新しい仕事に飛び込んでいけるきっかけにしてもらえるとよいかなと思っています。