という疑問を持っている方に向けて、実際に東証1部上場の大手IT企業の事務職で5年間働いたことのあるブログ管理人の私が、職場の雰囲気や、得られるスキル、働きやすさをお伝えします。
このブログは、「女性の転職」をテーマにしたブログです。私は様々な雇用形態で、様々な業界と職種を経験してきました。(派遣社員多め)
その経験をもとに、1社にこだわらずに自由に働くこと、仕事を選ぶ楽しさを感じてもらえるとよいなと思い、このブログを書いています。
この記事はこんな方向け
- IT業界の事務職で働こうか検討している女性
- 転職をしたいけど、どんな会社が良いか悩んでいる女性
- 様々な雇用形態、業種における女性の働き方を知りたい方
*さまざまなお仕事レビュー記事を下記の記事にまとめています!仕事選びの参考にしてもらえたら幸いです。
IT業界とは
これまで様々な業界の特徴をお伝えしてきましたが、今回の記事では「IT業界」で事務職として働くのはどんな感じなのか?」についてお伝えしたいと思います。
「IT業界」と一言でいっても、多くの業種や職種が絡み合っているため、年々業態が複雑化しています。
ですが、大きく業態を分けてみると次の4つに分類することができます。
- インターネット・Webサイト構築
- 情報処理サービス
- ソフトウェア開発・販売
- ハードウェア開発・販売
「①インターネット・Webサイト構築」は、企業(または個人)のWebサイトを製作したり、ネットワークを構築したり、インターネット広告などをメイン事業にしている企業です。
「②情報処理サービス」は、システムインテグレータとも呼ばれ、企業に情報システムの導入(社内で利用するシステムなど)を行う際に必要なるすべてのサービスを提供する事業をメインとしている企業です。
ソフトウェアを開発して、ハードウェアと一緒に売って、システムも構築するというビジネスです。
「③ソフトウェア開発・販売」は、ハードウェアの動作を制御するためのプログラムを開発、販売する事業をメインとしている企業です。開発だけをする企業もあれば、販売だけをする企業もあります。
「④ハードウェア開発・販売」は、パソコン本体や周辺機器とそれらを構成する電子回路を開発、販売する事業をメインとしている企業です。
開発だけをする企業もあれば、販売だけをする企業もあります。また、販売先が個人向けの企業もあれば、企業向けに販売している企業もあります。
大手のIT企業は、どの事業も持っていたりもするので、IT企業と一言でいっても、その業態は様々です。
①と②のような「ヒトの作業」を売る企業 と、③と④のような「モノ」を売る企業があるため、そのどちらを商材としている企業かで、事務職として働く場合でも、会社の雰囲気や仕事の内容が変わります。
IT業界で働く
IT業界で「ヒトの作業」を売る企業と、「モノ」を売る企業で事務職として働くことについてお伝えします。
どちらも商材として扱っている企業もありますが、このどちらかによって、事務職は仕事の雰囲気が変わると思いますので、参考にしてみてください。
ちなみに、私はどちらでも働いたことがあります。
ヒトの作業を売るIT企業
「ヒトの作業を売る」というと、「?」となる方もいると思いますので簡単に説明します。
例えば「Webサイトを構築」であれば…
「企業ホームページを作る」という仕事の依頼に対して、仕事を受ける側はある程度デザインや仕様を顧客に確認した後に、完成していない状態で受注をします。つまり、「まだ完成していないものを売る」ということです。そして、「完成させるための作業費」に対してお金が支払われるのです。
「ヒトの作業」を売るIT企業や部署で働く場合の事務の職種は、「一般事務」や「営業事務」があります。
「モノ」を売る企業と大きな違いが出るのが、「営業事務」です。
営業事務は、見積書、注文書、契約書、請求書などの書類を作る仕事がメインですが、「ヒトの作業」については、人員の確保や、工数計算(作業にかかる人員数と時間がどれだけ必要か)など、事務職で対応できることが少ないため、基本的には営業と技術者で作ることが多いです。
そのため、作る書類の量が少ないので、作業としては「モノ」を売る企業の営業事務よりは少し楽です。
ただ、「作業」を売るので「自社の製品(商品)」が形として見えないため、自分が何のための見積書を作っているのかが分かりづらいのです。
そのため、私は仕事への興味が持ちづらかったです。
職場の雰囲気
基本的に「ヒトの作業」を売る企業は、計画通りに作業が進むことが少ないです。
システム開発は「不具合」などのトラブルも多いため、そこにまた「ヒトの作業」が追加され、働いている人たちの残業が多くなる傾向があります。
残業が多くなるのは、作業をする技術者の人たちですが、IT企業は技術者の人数が多く、そのため帰宅が遅い人たちの割合が多いため、なんとなく疲れた雰囲気が漂っている職場になりがちだと思います。
そうではない企業もあるかもしれませんが、業界全体にあてはまる雰囲気なのではないかと思います。
また、技術者が自社だけでは賄えないため、技術者の派遣社員を受け入れますが、短期間の勤務だけの方もいますし、人の入れ替わりが激しいです。
また、社員も転職者が多い業界でもあります。
モノを売るIT企業
パソコンやマウスなど、すでに完成された商品を扱うIT企業は、事務職として働くには、シンプルでわかりやすいと思います。
ただ、こういった企業や部署で「営業事務」をする場合は、「在庫管理」や「納期調整」が重要な仕事になってくるため、少し大変な部分もあります。
例えば…
お客様が、「今月中に欲しいと言っているパソコン一式が、在庫が無く納期が来月になってしまう」というようなことが発生した場合、仕入先に何とか納期を早めてもらえるように調整業務が発生するのです。
納期調整ができない場合は、他の仕入れ先を探すことも必要になってくるため、電話で相手先に掛け合うことも多く、調整力が求められます。
自分のペースでは仕事がしづらい業務なので、自分のペースで仕事がしたい方や、人と話すのが苦手・電話が苦手と感じている方は避けたほうがよい職種でもあります。
これは「モノを売るIT企業」だけでなく、「モノを売る」企業全般にあてはまります。
職場の雰囲気
「ヒトの作業」を取り扱っている企業に比べて、「モノ」を取り扱っていると、商品の売買数も多くなるため、電話をしている人も多く職場には活気があります。
得られるスキル
転職を考えるにあたって、その職場で得られる「スキル」も重要になってきます。私がIT業界で働いたことによって、得られたスキルについてお伝えしたいと思います。
IT業界の知識
これはスキルではありませんが、いまの時代はITでこんなことまでできるのだ、という最先端の知識が身に付きますが、あまり実生活で役に立つことがありません。
次の職場でも役立てる知識かというと、再度IT業界で働くのであれば役立ちますが、そうでない場合はあまり役立ちません。
調整力
これは「モノ」を売る企業で得られるスキルです。在庫管理や納期調整をする中で、人に無理をしてもらうときにするお願いの仕方や、過去に起きたトラブルから、在庫の把握をしておいたり、在庫が無くなりそうな商品をあらかじめ営業に伝えておいたり、先を見据えた調整力が身に付けられるのです。
このスキルは、少し先の未来を予測しながら仕事をする癖がつくので、一般的な仕事の中でも役立つスキルだと思います。
働きやすさ
IT業界は残業が多めなので、事務職でも残業が多くなりがちです。
もちろん派遣社員として働くのであれば、残業を強いられることはめったにありませんが、社員であれば残業するのが当たり前な雰囲気は漂っています。
私は社員として働いていましたが、残業が多いことをとても負担に感じていたので、働きづらかったです。
残業をしたくない場合は避けた方が良い業界ではないでしょうか。
ただ、IT業界は事務職でも基本的にお給料が高めなので、お給料や福利厚生面の良さなどで割り切れる場合は別です。
私の勤めていた会社も、お給料や福利厚生面は抜群に良かったです。事務職の正社員(地方勤務)ですが、初年度の年収が400万はありました。
まとめ
IT業界は、業界自体が複雑な構造ため、職場の雰囲気やイメージが分かりづらいと思います。
私も勤めるまでは、どんな雰囲気の職場なのかが、よくわかりませんでした。
しかし、実際に働いてたからこそ、感じ取れた部分は多いです。
事務職(一般職)は、どこの会社でも対応する仕事に大きな違いはありませんが、取り扱っている「商材」が何かによって、働きやすさが微妙に変わってきます。
事務職で働くなら、少しでも興味が持てるもの「商材」としている企業で働くことをおすすめします。
もちろん、「パソコンが好き!」や「IT業界に詳しくなりたい!」という方にとって「IT業界」はおすすめですが、興味が全く無い場合は、お給料などの条件面と合わせてしっかり考えた方が良さそうです。
あくまで私が働いて感じた個人の経験談ですが、仕事を選択する上で参考にしていただけたら幸いです。
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