「派遣社員って、やっぱり世間体がよくないのかな…」「職場で正社員の人から、なんとなく見下されている気がする…」
派遣社員として働いていると、ふとした瞬間にそんな風に自信が持てなくなり、落ち込んでしまうことがありますよね。これまで数多くの職場で派遣社員として働いてきたので、心が沈んでしまうようなその気持ち、少しわかる気がします。
「なんで派遣社員やってるの?」「ずっと派遣で大丈夫なの?」と、悪気のない心配の言葉に、密かにプレッシャーを感じてしまうことも少なくありません。
今回は、そんな派遣社員の世間体に悩む方に向けて、なぜ見下されるような空気が生まれてしまうのか、そして、そんな環境のなかで「どうすれば世間体を気にせず、自分らしく心地よく働けるのか」について、一つの考えをお話ししたいと思います。
派遣社員は世間体がよくない?リアルな現場の空気
ネットの掲示板やSNSを見ていると、「派遣社員は世間体が悪い」といった悲しい書き込みを目にすることがあります。
そして実際に職場で働いていても、正社員の方々との間に見えない「壁」や「温度差」を感じることは、悲しいですがよくあることです。
例えば、話題が出たときに名前ではなく雇用形態で呼ばれて明らかな別枠扱いをされたり。人の聞いていないところで、軽く扱われるような言葉が耳に入ってしまったり。
いまの日本の社会において「正社員」と「派遣社員」の間には、まだ明確な立場の違いが存在しており、それが「派遣社員は世間体がよくない」というイメージに繋がってしまっているのは事実かもしれません。
「世間体が悪い」と思われてしまう3つの理由
では、なぜ派遣社員は世間的に下に見られがちなのでしょうか。その背景には、日本の社会構造ならではの理由が隠れているように思います。
1. 給与や待遇の差
アルバイトに比べれば派遣社員の時給は高いものの、賞与や退職金がないため、生涯年収で比較するとどうしても給与が低くなりがちです。
もちろん、専門性の高い派遣社員の場合は正社員より稼いでいるケースもありますが、一般的な事務職の場合は、どうしても「正社員よりお給料が低い」というイメージが先行してしまいます。
日本でも働き方改革によって「同一労働同一賃金」の考え方が導入されましたが、実際に現場で働いていると、「同じような仕事をしているのに、手取りが違うな」と感じるのがリアルな本音です。
派遣会社からは「時給には退職金相当額が含まれていますよ」と説明されたりもしますが、少し複雑な気持ちを抱えてしまうこともありますよね。この「都合よく使われている感覚」が、世間からの見え方にも繋がってしまっているのかもしれません。
2. 雇用が保障されていない不安定さ

派遣社員には雇用期間の定めがあります。会社の業績が悪化したり、プロジェクトが終了したりすれば、次の契約が更新されないリスクが常に伴います。
定年まで守られる日本の正社員制度と比較すると、どうしても「雇用が不安定で可哀想」というフィルターを通して見られてしまうのです。
3. 「正社員になれなかった人」という誤解
これが一番、厄介な理由かもしれません。
世間には「本当は正社員になりたいのに、なれなかったから仕方なく派遣をやっているんでしょ?」という偏見を持っている人が一定数いらっしゃいます。
もちろん、正社員を目指して派遣で頑張っている方もいますが、私のように「人間関係に縛られたくない」「プライベートの時間を大切にしたい」という理由で、あえて派遣という働き方を選んでいる女性もたくさんいます。
国の調査によると、女性の半分以上が派遣やパートなどの非正規雇用で働いているそうです。ライフステージの変化に柔軟に対応するために、正社員以外の働き方を選ぶ女性は決して珍しい存在ではありません。
それなのに、ご自身の価値観の物差しだけで「正社員になれなかった人」と決めつけてしまう人がいるからこそ、世間体が悪いという空気が作られてしまうのだと思います。
見下す人の「本当の心理」
派遣社員として真面目に働いているのに、理不尽な態度をとられると、本当に悲しくなりますよね。
でも、これだけは絶対に忘れないでください。
「派遣社員だから仕事ができない」なんてことは絶対にありませんし、人間性が劣っているなんてことも決してありません。
派遣社員の中にも、社員以上に仕事に向き合う人もいれば、そうでない人もいます。それは正社員も同じですよね。毎日遅くまで頑張る方もいれば、そうではない方もいらっしゃいます。人間性や仕事の能力は、雇用形態とは全く関係がありません。
それなのに「派遣社員だから」とひとくくりにして見下してくる人は、「正社員という肩書き」でしか物事を測れない、少し視野の狭い方なのだと思います。
なので、心ない言葉に傷ついたり、自分を卑下したりする必要は全くないと思います。「色々な人がいるなぁ」と、心の中でそっと距離を置いておけば大丈夫です。
大企業ならではの「区別」と「メリット」

これまでさまざまな職場で働いてきましたが、派遣社員と正社員を明確に「区別」するのは、やはり大企業に多い傾向があります。
社員食堂の利用ルールが違ったり、入館証の色が違ったり。最初は少し疎外感を感じるかもしれませんが、私はこの「はっきりとした区別」が意外と嫌いではありませんでした。
なぜなら、区別されるということは「責任の範囲が明確に守られている」ということでもあるからです。
むしろ、「社員も派遣も同じだから」と、お給料が違うのに重い責任やサービス残業を求められる環境の方が、私にとってはよっぽど息苦しく感じました。
綺麗で快適なオフィスで働き、時間になればきっちり帰る。そんな大企業ならではの「派遣の恩恵」を割り切って受け取るのも、賢い働き方の一つだと思います。
世間体を気にせず、心地よく働くために
世間の偏見や、冷たい空気に飲み込まれそうになったとき。私をいつも救ってくれたのは、
「自分で選んだこの働き方に、自分自身が納得していること」でした。
大企業に派遣されたとき、「自分の学歴や経歴では入れないような立派な会社で、こうして一緒にお仕事ができていることは貴重な経験だな」と素直に感じていました。
雇用形態にこだわらずにフットワーク軽く色々な職場を経験してきたおかげで、どんな環境でもスッと馴染める力がつき、それが大きなお金では買えない「自信」を与えてくれています。
他人の目を気にして、自分の選択を恥じてしまうのは、少しもったいないことだと思います。
- 純粋に興味を持った仕事
- いまのライフスタイルに合う会社
- 人間関係がフラットで心地よい職場
「正社員じゃないから」と落ち込むのではなく、こうして自分の意思で自由に環境を選べることこそが、派遣という働き方の最大の魅力ではないでしょうか。
まとめ:肩書きではなく「私」で生きる
「派遣社員は世間体が悪いのか?」「見下されることはあるのか?」という不安に対して、私のリアルな経験と本音をお話ししてきました。
以前、大企業の派遣先でご一緒した正社員の女性と久しぶりにお茶をしたときのこと。ふと、「コロナで派遣さんたちがいつ切られるか不安って言ってて…本当に大変よね」という言葉がありました。
悪気はないのだと思いますが、その言葉の裏に「大企業の正社員である自分は安全な場所にいる」という無意識の安心感が見えて、少しだけ寂しい気持ちになりました。
人は無意識のうちに、誰かと比べて自分の幸せを確認してしまう生き物なのかもしれません。
でも、私は「肩書き(箱)」に囚われて安心するのではなく、どんな時代や環境になっても、自分の力で楽しく自由に仕事を選んで生きていきたいと思っています。
年齢を重ねても、自分に誇りを持ってさえいれば、きちんと評価されて生計を立てることはできます。そのリアルな働き方や収入については、こちらの記事でお話ししています。
この記事が、いまの働き方に少し自信をなくしかけている方にとって、もう一度前を向くための小さなきっかけになれば幸いです。
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